【コラム】風の時代の学びの選びかた

以前、
もうだいぶ前(と思って調べてみたら、2004年!でした)ですが
タモリさんが「タモリ倶楽部」で
私の(最初の)出身大学にいらして
あれこれ見て回り、
船に乗って東京湾だったか運河だったかを揺られながら

「あー、高校生のときにこういう大学があるって知ってたら、俺絶対ここに入ったのに」

というようなことをおっしゃっていたことがありました。

 

風の時代の学び、ということを考えたときに、
「あ、あれだな〜」
と、ふと思い出しました。

これが言い得て妙というか、
本質をついているなと感じたのです。

 

今までは、
有名だから、
名前があるから、
将来就職に有利だから、
学閥があるから、
みんな目指すから、
っていう大学の選び方をしてきた方が多いと思います。

あ、例として大学を出していますが、
それ以外の学びについても同様です。

例えば、資格。
「この資格を “取っておけば” 大丈夫」とか
「あっちの認定資格より、こっちの認定資格の方が “箔(ハク)” がつくから」
みたいなこと。

権威とか
誰にでも共通の価値観みたいなものは
地の時代らしさ、でもあって
それはそれで、時代にあっていたのでしょう。

 

ただ、これからの風の時代らしさでいうと、
「自分が学びたいことが学べるから」
「自分らしく好きなことが学べるから」
という部分が
「学びを選ぶ」際の基準になってくる方が
よりナチュラルだと感じます。

風の時代らしいな、と。

もちろん、
「日本で一番有名な大学に行きたいから」
「官僚になりたいから、やっぱりあの超一流大学だよね」
ということでも、
本人が「それこそが自分が望むものだ」と感じるのならアリです。

ただ、みんなが目指すから、とか
あそこに行っておけば潰しがきくから、
みたいな
自分の軸のない状態で選んだのなら、
あとあとしっぺ返しのようなことがあったり
どこかに非常に無理が生じたり
自分が狙った通りにならない、といったことになるかもしれません。

それこそ、大学に行かないっていうのも、もちろんアリ。
それが自分にとってBESTだと、自分が決めたならそれで。

 

ただし、
ひとつだけ付け加えておくと、
風の時代は情報が鍵を握る時代でもあります。

ということは、
知識や知恵や経験は、それ相応の価値を持つということです。

そして情報を生み出す人は、
それをただ消費するだけの人より
生きやすかったり
チャンスが多くなることもあり得ます。

一次情報生産者になれるかどうか。

 

「有名一流大学出身だから」
「社長をはじめとした中心派閥にOB・OGがいるから」
などの理由で、
いいポジションに引き揚げてもらえるという状況は
これからは確実にシュリンクしていくと読み解けます。

いい大学に行ったとしても、そこで何をしてきたか。
あなたは何ができるのか、
あなたは何をどう考えているのか、
あなたはそれをもとにどう行動しているか、
何をして、何をしようとしているか?
ということが大切になります。

そういう意味で、
自分が学びたいと思って、
それに最適だと考えて
「どこで学ぶか、どの場を選ぶか」ということも重要になりますし、
そこにたどり着くための情報を
どう集めて検討していくかというところも問われます。

名前があるからとか
みんながそうするから、ではなくて
「この人に習いたい!」
「この考えが共感できる!」
「私はこうありたい!」
ということが、
大学選びや仕事選びのスタンダードになってくるのは
もう、そう遠くない未来なのだと感じます。

 

行き着くところ、
何より、
学んだことで『自分がどうあるか』が大切。

 

最初にお話を出したタモリ倶楽部では、
タモリさんのこの発言の前に、
確かゲストの方との会話で
「こういう大学があることを高校の進路指導では教えてくれない」
といった類のやりとりがありました。

これからの進路指導に大切な観点だと思いますし、
そこを頼らず自分で調べる、情報を得る、という姿勢、
主体的であることが
風の時代に人生を充実させる鍵を握っていると言えると思います。

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